弁護士紹介

鬼束忠則
ONIZUKA Tadanori

自己紹介

鬼束忠則

1 弁護士としての姿勢
 私が弁護士を志望したのは、社会的な弱者、少数者、社会的に差別を受けている人について法的な側面から力になりたいというものでした。とくに国家権力がそのような弱者、少数者そして被差別者を構造的に生み出している場合に、その構造やシステムを変革したいという強い思いがありました。そのため、私は弁護士として、とくに精神障害者、弱い立場の外国人、政治的少数者の権利救済や要求実現のための活動を行ってきました。その活動はとてもダイナミックでやりがいのあるものでした。
 しかしいつもバタバタと慌ただしく、頭で考えるより先に体を動かすという、まさに「肉体派弁護士」でした。
 しかし、50才を超えた頃から、唯一頼りにしていた肉体が細り、これまでのように肉体で勝負することができなくなりました。そこで、じっくりと依頼者の話を聞き、依頼者と共に考え、法的にも実際的にも解決が困難と思われる複雑な事件に腰を据えて取り組みたい、少しは知的な弁護士になりたいという思いが強くなってきました。
 そんなことでこの約15年間は、どんなに難しい事件でも、とことん考え、調べ、議論をして、依頼者の望む解決を目指してじっくりと取り組むという姿勢で事件にあたって来ました。ですから、若いときとは情熱の現れ方は大分違っていますが、事件に積極的に取り組むという姿勢は変わっていないつもりでいます。
 もう、60歳半ばを過ぎました。しかしあと15年!はこの姿勢を貫いて弁護士として生きて死にたいと思っています。
 
2 経歴
1952年 宮崎県宮崎市青島出身
日向学院中学校卒業後、宮崎県立南高校に進学しましたが、思うところがあり?2年で中退、23才で早稲田大学に入学するまで約6年間、あてのない放浪生活を続けました。
27才の時に司法試験に合格し、30才で弁護士登録(第二東京弁護士会所属)当事務所に入所。現在に至っています。
 
3 取り扱い分野・得意分野
 弁護士になって以来、沢山の事件を取り扱ってきました。一般事件は無論、外国人事件、医療過誤事件、労働事件などが多かったです。ただこの15年ほどの間、最も多く取り扱って来たのは建築事件です。依頼者は戸建てやマンションを購入したり建築したりした一般の市民やマンションの住民です。事件の相手方は大小をとわず不動産販売会 社や建築会社となります。建築事件で争われる最も多いテーマは、買ったり、建てたりした建物に雨漏りや構造上などの欠陥があって、その補修を求めたり損害賠償を請求したりするものです。
 多くの建物はきちんと建てられているのでしょうが、残念なことに、たくさんの欠陥 があることが少なくありません。それは販売会社や建築業者が大手であっても中小あっ ても同じです。これはどうも建築業界の構造的な原因だと思っています。つまり建築業 者は、建物を建築する際に、依頼主が素人であれば、いくらでも手抜き工事や杜撰な工 事を行うことが出来るからです。なぜなら、普通の素人が、建物の地盤、基礎、床下や 壁や天井裏をのぞき込んだりして調査し、それらがきちんと設計図通りに出来ているか、建築基準法などの法令に適合しているかを判断することはできないでしょうし、やろうと思っても簡単ではありません。さらに、これらの欠陥は建築が完了してしまえば、容易に発見することができないからです。つまり、建築業者は相手が素人であれば、利益を上げるためにいくらでも手抜き工事や杜撰な工事をして、これを隠すことが出来るからです。
 このような悪質な業者は決して許してはなりませんし、駆逐しなければなりません。そして 被害者はきちんと救済されなければなりません。そのために力を尽くしたいと思っています。
 
4 好き・嫌い・趣味
【好きなもの】
 ・冗談(冗談の中にこそ真実が宿っていると思いこんでいる)
 ・ドライフルーツ(太陽の香り)
 ・燻製したものであれば何でも(煙に巻く)
 ・安くて美味いめし屋兼飲み屋
 ・秋の夕暮れ(野山を駆け巡ったのちに家路につくときのなんとなく寂しい
  時間)
【嫌いなもの】
 ・差別する者、権威主義者(たとえば安倍首相とその取り巻きたち。ときに裁判
  官にもこんな奴がいる。権威主義者はまた嘘つきでもある)
 ・スノッブ(気持ちは分からんでもないが)
 ・トランプ的なもの(とにかく最悪だ)
 ・高くてまずいレストラン
【趣味】
 ・ボクシング(自分で言うのもなんですが、とにかく強い)
 ・サックス(長年やっているがちっともうまくならない)
 ・城巡り(蘊蓄は語れないが、熊本城の惨状を見て泣いた)


5 先輩・同僚・後輩弁護士からのコメント

鬼束弁護士は依頼者のために全力で闘う弁護士です。

弁護士というもの,依頼者のために事件に当たるのは当然ですが,ともすると「従来の裁判例だと難しい」などと少し引き気味になることがあります。でも鬼束弁護士は違います。相手方と,ときには裁判所とも全力で闘います。

まだ外国人事件にまともに取り組む弁護士がいなかった1990年代に,外国人の人権を擁護するための弁護士グループを立ち上げる中心メンバーとなって活動してきました。そのときも依頼者である外国人のために全力で入管(入国管理局)や、非人道的な入管の判断を追認する国・裁判所と闘いました。

某事件では,明け渡し執行を強行しようとする執行官とも仲間とスクラムを組んで全力で渡り合っています。

地方裁判所で敗訴した事件を高等裁判所から受任し,全力で裁判官と渡り合い,逆転勝訴を勝ち取ったこともあります。

ここ十数年は欠陥建築問題にも注力しており,消費者である施主側の立場から、悪質な建築業者との全力での交渉,訴訟はもとより,裁判所でも建築業者寄りの発言をする調停委員と全力で闘うべく全国を飛び回っています。建築関連法規については当然のことながら、欠陥建築問題への長年の取り組みの成果として、設計・施工の建築実務についても建築士顔負けの知識を有し、相手方の建築士・施工会社とも対等以上に渡り合い、日々全力で闘っています。

とにかく全力で闘う弁護士です。

というと「武闘派」という言葉が連想されますが,内面はとてもやさしいヒューマニストで、ジャズの愛好家でもあります。

(五十嵐より)

ページトップへ戻る